防犯ガラスの特徴や価格は?交換時期やメリット・デメリットを解説

防犯ガラスの特徴や価格は

防犯ガラスとは、割れにくく加工されたガラスのこと。窓に防犯ガラスを採用すれば、空き巣被害から家を守るのに有効です。
ガラスには、防犯ガラスと似てはいるものの効果が異なる種類も存在しています。防犯目的に合ったガラスを選択するためにも、防犯ガラスはもちろん、その他のガラスの特徴について理解しておくのがよいでしょう。
今回は、防犯ガラスの特徴に加え、耐久性や適切なメンテナンス方法、価格相場や交換時期、さらに防犯ガラスのメリット・デメリットについて解説します。安全性だけでなく、住環境全体の質を高める防犯ガラスの選び方も紹介。
防犯ガラスについて詳しく知りたい方や、自宅に防犯ガラスの取り付けを検討している方は、参考にしていただければと思います。

この記事でわかること

  • 防犯ガラスの特徴
  • 防犯ガラスの値段と価格相場
  • 防犯ガラスのメリット・デメリット
  • 防犯ガラスの施工事例
目次

防犯ガラスの特徴は?他ガラスとの比較もご紹介

防犯ガラスの特徴は?他ガラスとの比較もご紹介 著作者:topntp26/出典:Freepik

冒頭でもお伝えしましたが、防犯ガラスとは割れにくく加工したガラスのことです。
では、防犯ガラスはどういう構造をしているのか、具体的な特徴や効果を詳しく解説。
また、防犯ガラスと混同して考えられがちな、他のガラスとの比較についてもご紹介します。

防犯ガラスの特徴とは?

防犯ガラスの特徴

防犯ガラスとは、厳密には2枚以上のガラス板の間に、特殊な樹脂でできた中間膜を圧着させたガラス(合わせガラス)を指します。
防犯ガラスの主な特徴は、「耐貫性(物体が現在の状態を保とうとする性質)が高い」ことと、「割れたガラスが飛散しにくい」ことです。
いくら割れにくいとはいえ、防犯ガラスは絶対に割れないというわけではありません。あくまで、「割れにくいガラス」なのです。ですが、2枚のガラスの間にに圧着した中間膜の持つ耐貫通性により、容易にガラスを割ったり穴をあけたりすることはできません。
たとえガラスが割れてしまったとしても、貫通を防いでくれます。
防犯ガラスの中間膜は、侵入者が窓を割るのにかかる時間を大幅に延ばします。一般的なガラスは約5~10秒で割れるのに対し、防犯ガラスは5分以上かかることもあります。この時間の差が、防犯効果を大きく左右するポイントです。また、防犯ガラスはCP(Crime Prevention)マーク取得製品が多く、警察や業界団体の試験基準を満たしています。

そのため、空き巣の手口として知られる、窓ガラスをたたき割る「打ち破り」や、ガラスに小さな穴をあけて鍵を開ける「こじ破り(三角割り)」に非常に時間がかかるため、泥棒の侵入を阻んでくれるのです。
また、空き巣が窓を破る手段には、ライターの火を使いガラスを熱して割る「焼き破り」というものもあります。防犯ガラスにも熱に強いものと弱いものが存在しますが、いずれにせよ、通常の1枚ガラスよりも耐熱性があるため、焼き破りによる侵入防止にも効果的といえるでしょう。

防犯ガラスと他ガラスとの比較

ガラスのなかには、防犯ガラスと混同されやすい特徴を持ったガラスも存在します。
それぞれのガラスには、どのような特徴があるのでしょうか。
防犯ガラスと他のガラスとの主な違いを、以下の比較表にまとめました。
各ガラスの用途や特徴を把握しておけば、ご自宅のガラス選びの際に、目的に合ったガラスを選べますので、参考にしてください。

ガラスの種類 主な特徴
一般的な板ガラス ・住宅でもっとも多く採用されている1枚ガラス
・3mm程度の厚さが一般的
・容易に割られてしまうため防犯性能は低い
強化ガラス ・一般的な板ガラスを加熱処理し強化したガラス
・強度は高いが割れた際は飛散する
・空き巣の侵入を防ぐほどの耐衝撃性はなく防犯性は低め
ペアガラス ・2枚のガラス板が合わさった複層ガラス
・断熱性能があり結露を防ぐ
・耐衝撃性はないため防犯性は低い
網入りのガラス ・網(ワイヤー)が入ったガラス
・火災の際の飛散を防ぐ
・ガラス・網は容易に破損できるため防犯効果は低い
防犯ガラス ・2枚以上のガラス板の間に特殊な中間膜を圧着させたガラス
・耐貫性がありガラスが飛散しにくい
・耐衝撃性があり防犯性が高い

耐衝撃性がありそうな「強化ガラス」は、ガラスが割れた際の飛散を防ぐ効果はありますが、衝撃や熱に弱い側面があります。
また、「網入りのガラス」も、火災が原因で割れたガラス片が飛び散るのを防ぐ効果はあるものの、防犯性は期待できません。
このように、防犯性が高いと考えられがちなガラスでも、意外に防犯性を備えていないことがわかります。
防犯目的でガラスを選ぶなら、やはり防犯ガラスを選択するのが間違いありません。

防犯ガラスって高いの?値段と価格相場をご紹介

防犯ガラスって高いの?値段と価格相場をご紹介 著作者:katemangostar/出典:Freepik

自宅の窓へ防犯ガラスの採用を検討する際、お値段や価格相場といった費用感は気になるところ。
防犯ガラスの値段は、ガラスの厚さや大きさによって価格が変わります。
以下、大まかな価格相場を表にまとめてみました。

ガラスの厚さ
※横幅900mm×高さ900mmの場合
価格相場
7.0mm
(透明3mm+中間膜1.0mm+透明3mm)
約20,000円~約30,000円
7.5mm
(透明2.5mm+中間膜1.5mm+透明2.5mm)
約30,000円~約40,000円
8.8mm
(透明3mm+中間膜2.3mm+透明3.5mm)
約40,000円~約50,000円
※業者によって多少金額が異なる場合がございます。

こちらは、あくまでガラスの価格相場となるため、ここからさらに作業や交換の作業にかかる費用が加算されます。
また、対応する業者によっては、早朝・深夜料金がかかったり、休日料金がかかったり、出張費などがかかったりする場合があるため、ホームページなどで事前に調べておくのがよいでしょう。

防犯ガラスの取り換え時期は?交換方法についても解説

防犯ガラスの取り換え時期は?交換方法についても解説

通常のガラスと同様に、防犯ガラスにも耐用年数が存在します。
耐用年数を過ぎた防犯ガラスは、経年劣化により防犯性能が落ちてしまう懸念があるため、交換するのがおすすめです。
では、防犯ガラスの取り換えは、具体的にいつのタイミングに行うのがベストなのでしょうか。
すでに防犯ガラスを使用している方はもちろん、今後防犯ガラスの採用を検討されている方に向けて、交換方法についても合わせて説明させていただきます。

防犯ガラスの取り換え時期について

防犯ガラスの耐用年数は、一般的な窓ガラスと同様に20年から30年とされていますが、製品の仕様や使用環境によって差が生じる場合があります。特に防犯ガラスは、複層構造により高い強度と防犯性能を発揮しますが、その性能を長期間維持するためには、経年劣化に注意が必要です。

ガラスの表面に細かな傷がついたり、中間膜を圧着している接着剤が劣化すると、ガラス全体の強度が低下する恐れがあります。中間膜の劣化は、ガラス内部にくもりや変色が見られることが初期の兆候として挙げられます。これらの異常が確認された場合は、早急に交換を検討するのが安全です。

また、防犯ガラスの交換時期を判断する上で重要なポイントは、設置からの経過年数だけでなく、設置環境や利用頻度です。例えば、沿岸部や大気汚染が多い地域では、塩害や酸性雨による劣化が進みやすくなります。これにより、中間膜や接着部分が予想以上に早く劣化することがあります。そのため、これらの地域では通常よりも早めの点検や交換を検討することが推奨されます。

さらに、日差しが強い窓や湿度の高い場所に設置された防犯ガラスでは、紫外線や湿気の影響で劣化が加速する場合があります。紫外線は中間膜を変色させ、湿気は接着剤の性能を低下させる原因となります。これらの条件下にある窓では、設置から15~20年程度を目安に交換の計画を立てるとよいでしょう。

防犯ガラスは、その優れた防犯性能によって家全体の安全性を向上させますが、劣化した状態では本来の効果を発揮できなくなります。定期的な点検を怠らず、交換の必要がある場合は、専門業者に相談することをおすすめします。特に空き巣被害が懸念される地域では、防犯ガラスの状態を常に最良に保つことが、安全な住環境を維持するための鍵となります。

防犯ガラスの交換方法

防犯ガラスの交換方法には、自分で作業を行う方法と、専門業者に依頼する方法の2種類があります。それぞれにメリットと注意点があるため、事前にしっかりと検討することが重要です。

自分で防犯ガラスを交換する場合、まず窓ガラスの正確な採寸が必要です。採寸に基づいて、窓のサイズに合った防犯ガラスを購入し、交換作業を進めます。ただし、防犯ガラスは一般的な窓ガラスよりも重量があり、扱いが難しいため、設置中に手や腰を痛めたり、ガラスを破損してしまうリスクがあります。また、古いガラスの取り外しや処分も自分で行う必要があり、処分方法を地域の規定に従う必要があるため、手間がかかる点に注意が必要です。さらに、交換作業にはドライバーやゴムハンマー、保護具などの専用工具を準備する必要があります。これらの工具を揃えるだけでもコストが発生するため、総合的なコストや時間を考慮して作業を進めるべきです。

一方で、専門業者に依頼する場合は、安全かつ短時間で防犯ガラスの交換が可能です。業者は経験豊富な技術者が作業を行うため、施工ミスやガラスの破損を防げるのが大きなメリットです。また、業者は取り外したガラスの処分も一括して行ってくれるため、手間を大幅に軽減できます。ただし、作業費用がかかるため、事前に複数の業者から見積もりを取り、信頼性や料金を比較することが大切です。業者を選ぶ際は、防犯ガラスの交換実績やアフターサポートの有無も確認しましょう。

自分で交換する場合と業者に依頼する場合のいずれにしても、ガラス交換は住まいの防犯性能に直結する重要な作業です。そのため、安易に選択するのではなく、必要な準備やリスクをしっかりと把握した上で、最適な方法を選ぶことが求められます。特に防犯ガラスは、その設置状態によって防犯効果が左右されるため、設置後も定期的なチェックや適切なメンテナンスを心がけると良いでしょう。

防犯ガラスのメリット・デメリット

割れたガラス
KiraによるPixabayからの画像

防犯ガラスは防犯性能に優れたメリットの多いガラスであることはお伝えしましたが、デメリットとなる要素も存在します。
この項目では、防犯ガラスのメリットにくわえ、デメリットも合わせてご紹介。
防犯ガラスへの交換をお考えの際は、メリットだけでなく、デメリットについてもしっかり把握しておきましょう。

防犯ガラスのメリット

防犯ガラスのメリット

防犯ガラスのメリットは、主に以下4点となります。

  • ・強盗や空き巣などの侵入を阻める(侵入を遅らせる)
  • ・台風や地震、飛来・落下物などの衝撃にも耐えられる
  • ・防音・防熱、紫外線カットの効果がある
  • ・耐久性があり防犯フィルムより高コスパ

ここから、それぞれ詳しくご紹介します。

強盗や空き巣などの侵入を阻める(侵入を遅らせる)

防犯ガラスの最大の目的は、強盗や空き巣などの侵入を防ぐ、もしくは侵入にかかる時間を遅らせることです。侵入経路として一般的に利用される窓は、ピッキングやドアのこじ開けに比べて簡単な方法とされ、空き巣犯が頻繁に狙うポイントです。防犯ガラスは、特殊な中間膜によって構成されており、通常の一枚ガラスと比較して高い耐貫通性を持っています。そのため、侵入に時間がかかり、侵入者の犯行意欲を削ぐ効果があります。

実際のデータによれば、侵入に5分以上の時間がかかる場合、約7割の空き巣が犯行を諦めるとされています。このことから、防犯ガラスは空き巣の侵入を高確率で阻止する効果が期待できるのです。さらに、防犯ガラスには、窓破りや三角割りといった手口に対して強い耐久性があり、焼き破りと呼ばれる熱を使った手法に対しても高い耐熱性を持つ種類があります。このような特性により、あらゆる侵入手口を防ぐための重要な防犯対策として防犯ガラスは注目されています。

台風や地震、飛来・落下物などの衝撃にも耐えられる

防犯ガラスは、特殊な中間膜を使用した複層構造により、通常のガラスと比較して優れた耐衝撃性能を発揮します。この特性により、台風や地震などの自然災害時に飛来物や落下物から窓ガラスが破損するリスクを大幅に軽減できます。特に、強風で飛ばされた瓦や枝、さらには地震による家具の転倒といった衝撃にも耐えられるため、家屋内部への被害を抑えることが可能です。

また、一般的なガラスでは破損した際に鋭利な破片が飛び散り、室内にいる人が怪我を負うリスクがありますが、防犯ガラスは割れても破片が中間膜に張り付くため、飛散を防ぎます。これにより、窓のそばにいる家族が怪我をするリスクを最小限に抑えることができます。特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では、安全性が格段に向上します。

さらに、防犯ガラスは災害時の耐久性だけでなく、事後の復旧作業を容易にする点でもメリットがあります。割れたガラスが飛散していると、清掃に時間がかかり、ガラス片による二次被害が発生する可能性がありますが、防犯ガラスの場合、そのような心配が少なく、復旧作業の手間を軽減します。

特に、風速30mを超える台風の発生頻度が増えている昨今、防犯ガラスの耐衝撃性能は多くの家庭で注目されています。近年の気候変動による自然災害の頻発を考慮すると、防犯ガラスの導入は家屋全体の安全性を高める選択肢として非常に有効です。

防音・防熱、紫外線カットの効果がある

防犯ガラスには、防犯対策以外にも防音や防熱、さらには紫外線カットといった付加機能が備わっています。複層構造となっている防犯ガラスは、通常の一枚ガラスに比べて音を遮る効果が高く、交通量の多い道路沿いや住宅密集地に住む家庭で静かな室内環境を実現するのに役立ちます。特に、中間膜が音の振動を吸収するため、車や電車の騒音を軽減する効果が期待できます。

また、熱の伝導を抑える性能により、室内の温度変化を最小限に抑えることが可能です。これにより、夏場の冷房や冬場の暖房効率が向上し、結果的にエネルギーコストの削減につながります。断熱性能の高い防犯ガラスを選ぶことで、環境にも優しい生活を送ることができるでしょう。

さらに、紫外線を約99%カットする特性を持つ防犯ガラスは、室内に入る日差しによる家具や床の色あせを防ぐ効果があります。このため、日当たりの良いリビングや窓際に家具を配置している場合にも、防犯ガラスはインテリアを長持ちさせる役割を果たします。

耐久性があり防犯フィルムより高コスパ

防犯フィルムを通常の窓ガラスに貼る方法と比較して、防犯ガラスは高いコストパフォーマンスを誇ります。防犯フィルムの耐用年数は約10年とされ、劣化によって貼り替えが必要になる一方、防犯ガラスは約20年の耐用年数が見込まれており、メンテナンスの頻度が少なくて済む点がメリットです。

また、防犯フィルムの貼り付けには専門的な技術が必要であり、貼り方が不十分だと効果が得られないことがあります。その点、防犯ガラスは設置時に一体化された構造のため、施工不良のリスクがなく、長期間にわたり高い防犯性能を維持することが可能です。

費用面でも、防犯フィルムと防犯ガラスのトータルコストを比較すると、防犯ガラスの方が優れています。防犯フィルムの施工には作業費用がかかるため、長期的な目線で考えれば、防犯ガラスを導入する方が経済的な選択となるでしょう。また、窓全体の美観を損なうことなく、防犯性能を強化できる点も魅力です。

防犯ガラスのデメリット

防犯ガラスのデメリットといわれている点は、主に以下3点です。

  • ・一般的なガラスより値段が高い
  • ・災害により屋外へ避難する際に割ることが困難
  • ・防犯ガラスを割られて侵入されてしまう場合もある

一つひとつ具体的にお伝えしますので、防犯ガラスの導入を検討の際は参考にしてください。

一般的なガラスより値段が高い

防犯ガラスの導入における最大のデメリットは、コストの高さです。通常の一枚ガラスと比較して、防犯ガラスは構造が複雑であるため、製造コストが高く、その結果、価格も約1.5倍から3倍ほどになることがあります。この価格差は、中間膜を挟む複層構造や高い耐衝撃性能を備えるために必要な加工によるものです。

特に、防音性能や紫外線カット機能などの付加価値が高い製品になると、さらに高額になることが多いです。しかしながら、防犯性能の強化や安心感を得られることを考えれば、長期的にはその費用が妥当であるといえるでしょう。費用が心配な方は、部分的に導入することでコストを抑える選択肢も検討できます。

災害により屋外へ避難する際に割ることが困難

防犯ガラスのもう一つの課題は、その割れにくさが災害時にデメリットになる場合がある点です。火災や地震などの緊急時に、屋外への脱出が必要な状況では、通常のガラスであれば破壊して脱出できる可能性があります。しかし、防犯ガラスはその耐衝撃性が高いため、割るのが難しく、緊急脱出が遅れてしまう恐れがあります。

これを防ぐためには、事前に避難経路を確保しておくことが重要です。防犯ガラスが設置されている窓の位置を把握し、非常時に備えた対策を講じておくとよいでしょう。例えば、窓以外の避難経路を確保したり、緊急用の窓割りハンマーを備えておくことで、このリスクを軽減できます。

防犯ガラスを割られて侵入されてしまう場合もある

防犯ガラスは「割れにくいガラス」であり、完全に割れないわけではありません。強力な工具を使用した場合や、時間をかけて衝撃を繰り返し与えられた場合、割られてしまう可能性があります。このため、防犯ガラスの導入によって侵入リスクを完全にゼロにすることはできません。

ただし、防犯ガラスは侵入に時間を要させる点で非常に有効です。実際、侵入に5分以上かかる場合、約7割の空き巣が犯行を諦めるというデータもあります。重要なのは、防犯ガラスだけに頼るのではなく、補助錠や防犯カメラなど、他の防犯対策と組み合わせることで総合的な安全性を高めることです。

防犯ガラスを導入する際には、これらのデメリットを踏まえた上で、自宅の状況や目的に合った製品を選ぶことが大切です。メリットとデメリットの両面を理解し、安心して暮らせる住環境を整えましょう。

防犯ガラスの耐久性とメンテナンス

防犯ガラスは高い耐久性を持つ製品ですが、その性能を長期間維持するためには、適切なメンテナンスが欠かせません。一般的に、防犯ガラスの耐用年数は約20~30年とされていますが、経年劣化が進むことで中間膜の性能低下が生じる可能性があります。これにより、防犯効果が十分に発揮されなくなるリスクがあるため、定期的な点検が重要です。

メンテナンスの際には、以下のポイントを確認しましょう。

ガラス表面の状態

傷や汚れがないかを目視でチェックします。表面に傷がついている場合、強度が低下する可能性があるため、必要に応じて専門業者に相談してください。

中間膜の異常

ガラスの中間膜部分に黄ばみやひび割れが発生していないか確認します。これらの症状は、中間膜の劣化によるものです。特に中間膜の性能が損なわれると、防犯性能の低下につながります。

全体のくもりや変色

ガラス全体にくもりや変色が見られる場合は、内部に異常がある可能性があります。このような状態では、光の透過性が悪くなるだけでなく、防犯性能にも影響を与えることがあります。

これらの定期的な点検を行うことで、防犯ガラスの性能を長期間維持し、空き巣や不審者から家を守るための効果を最大限に発揮できます。また、異常が見つかった際には、早めに交換や修理を行うことが推奨されます。

防犯ガラスの性能を維持するためには、日常的なメンテナンスだけでなく、専門業者による点検も役立ちます。これにより、予期せぬ不具合を未然に防ぐとともに、安心できる住環境を長く保つことが可能です。

防犯ガラスを選ぶ際に注目したい5つのポイント

5つのポイント

防犯ガラスとひとくちにいっても、特性に違いがあるいくつかの種類が存在します。
この項目では、防犯ガラスを選ぶ際にチェックしておきたい、以下5つのポイントをご紹介。

  • ・厚さ・強度
  • ・防音性
  • ・防火性
  • ・紫外線(UV)カット機能
  • ・CP(シーピー)マーク

それぞれの基準について具体的に解説いたしますので、防犯ガラスを選ぶ際の参考にしてください。

厚さ・強度

防犯ガラスを選ぶポイントとして、注目したいのが厚さと強度です。
2枚のガラスの間に圧着している中間膜が厚ければ厚いほど、強度が強く防犯性能が高くなります。
中間膜の厚さを表す単位は、mi(ミル)といわれ、1miは約0.02mmほど。
一般的に、60mi、およそ1.52mmの厚みが選ばれることが多いです。60miを下回る数値のガラスでは、ガラスの打ち破りによる衝撃に耐えることができません。
侵入者がガラスを破るのが容易になってしまうため、防犯性が下がってしまうのです。
そのため、防犯ガラスを選ぶ際は、60mi以上のものを選ぶのがベスト。
一方で、厚みが増すごとに、ガラスの価格も高額となることを覚えておきましょう。

防音性

2枚のガラスと中間膜が圧着した複層構造になっている防犯ガラスは、1枚ガラスと比較して防音性が高いです。
一般的なガラスが約20~25dB遮音するのと比較して、防犯ガラスは30dBの遮音効果があるといわれています。
とはいえ、とくに防音性に優れているわけではないので、高い防音性を求めるなら、防音性の高いサッシを取り入れるなどするのがよいですよ。

防火性

防犯ガラスには、ガスバーナーを使った空き巣の手口である「焼き破り」を防ぐ効果もあります。ただし、種類によっては防火性能がそれほど高くない製品もあるため、防火性能を求める場合は、防火設備に使用できる種類の防犯ガラスを選ぶようにしましょう。

紫外線(UV)カット機能

防犯ガラスの中間膜には、特殊樹脂である「ポリカーボネート」が採用されている製品が多いです。
ポリカーボネートには、紫外線(UV)を約99%カットする効果があります。
そのため、紫外線カット性能が高い防犯ガラスが欲しい場合は、中間膜がポリカーボネートの製品がおすすめです。

紫外線カット機能を備えた防犯ガラスなら、日焼けを防止してくれるとともに、窓際の家具や壁紙の色褪せを防止できます。

CP(シーピー)マーク

CP(シーピー)マークとは、侵入犯に対して警察庁が行った調査において、侵入攻撃に対して5分間以上防御することができる(※建物への侵入に5分以上かかると、大多数が諦めるとのデータに基いた)かの試験をクリアした場合にのみ、使用が認められているマークです。
名称はCrime Prevention(犯罪予防)の頭文字からつけられており、このマークが付いた防犯ガラスは、侵入者に対しての防犯予防基準をクリアしている製品であることが証明されています。
防犯ガラスを選ぶ際は、CPマークがついたものを選ぶようにしましょう。

参照:CPマークとは? https://www.jlma.org/Topics/cp.htm

防犯ガラスの施工事例

防犯ガラスは、侵入リスクを抑える有効な手段として広く活用されています。以下に、防犯対策を目的とした導入事例をご紹介します。

事例1: 一人暮らしの女性が暮らすアパート

都市部のアパートで一人暮らしをしている女性が、防犯対策として1階の窓に防犯ガラスを導入した事例です。このアパートでは、近隣で空き巣被害が相次いで発生しており、空き巣犯が窓から侵入するケースが多いとの情報がありました。この状況を受けて、女性は防犯ガラスの設置を決断しました。
防犯ガラスを導入した結果、窓の見た目から防犯意識の高さが示されるようになり、不審者の侵入リスクが大幅に低減。女性自身の安心感が増しただけでなく、近隣住民との防犯意識の共有が進み、地域全体の安全性向上にも寄与しました。

事例2: 高齢者夫婦の住む郊外の戸建て

郊外の閑静な住宅地に住む高齢者夫婦が、勝手口の窓に防犯ガラスを設置した事例です。この地域では以前、空き巣犯が窓を破って侵入する手口が複数報告されており、特に勝手口が狙われやすいポイントとなっていました。これを防ぐため、夫婦は防犯性能の高い窓ガラスに交換しました。
防犯ガラスの設置後、侵入の試みが見られる痕跡はなくなり、不安が軽減されたとのことです。防犯対策を講じたことにより、夫婦は安心して日常生活を送れるようになり、地域内でも防犯ガラスへの関心が高まるきっかけとなりました。

事例3: 店舗併設住宅での導入

店舗併設型の住宅では、店舗部分の窓を防犯ガラスに交換した事例があります。この住宅では、貴重品や商品を保管している店舗が空き巣のターゲットになりやすく、特に夜間の防犯対策が課題でした。
防犯ガラスを設置したことで、窓破りや三角割りといった手口による侵入が未然に防がれ、経営者の安心感が大幅に向上しました。さらに、防犯対策の強化が顧客にも安心感を与え、地域全体の信頼構築にも貢献したとの評価を得ています。

事例4: プライバシー保護を目的とした設置

都市部の住宅密集地に住む家庭が、防犯ガラスをプライバシー保護のために導入した事例です。通常の窓ガラスは外からの視線が気になることが多く、カーテンやブラインドを常時閉める必要がありました。しかし、防犯ガラスの中には、視線を遮る特殊加工が施されたものがあります。これを設置することで、外から室内が見えにくくなるだけでなく、防犯効果も得られます。 実際に導入した家庭では、「昼間に自然光を取り入れながらプライバシーを守れるようになった」という声が上がっています。また、外からの視線を遮ることで、防犯意識の高さが周囲に伝わり、不審者が近寄りにくい環境が整いました。このように、防犯ガラスは単に侵入リスクを下げるだけでなく、住環境の快適性も向上させる選択肢として注目されています。

事例5: リモートワーク環境の安全性向上

リモートワークが普及する中、自宅での作業環境を守るために防犯ガラスを導入した事例です。特に、重要な書類や電子機器がある自宅オフィスでは、窓ガラス破りによる盗難リスクが懸念されています。この家庭では、リモートワーク用の書斎窓に防犯ガラスを採用。侵入防止だけでなく、防音性能も期待できるため、仕事中の集中力が高まったとのことです。
また、防犯ガラスには紫外線カット機能を備えた製品も多く、書斎内の家具や書類の劣化防止にも役立ちます。この家庭では「安心してリモートワークに取り組める環境が整った」と評価されています。さらに、防犯対策を徹底することで、万が一の盗難リスクを抑えるだけでなく、住宅全体の資産価値向上にも寄与しました。

まとめ

防犯ガラスは、2枚以上のガラス板の間に中間膜を圧着させた複層ガラスで、耐貫性が高く、割れたガラスが飛び散らないという特徴があります。ですが、あくまで割れにくいというだけで、時間をかけたり強い衝撃を与えれば割れてしまうことも。
とはいえ、防犯性能はじゅうぶんに備わっており、侵入者を防ぐには有効な手段です。さらに、防音や防熱、紫外線カットの機能も備えており、メリットの多いガラスといえます。
ただ、費用が高額であり、自分で交換するには多くの手間もコストもかかるので注意が必要です。
くわえて、防犯ガラスを選ぶ際は、厚さ・強度、防音性や防火性、紫外線(UV)カット機能、CPマークなどをチェックするようにしましょう。

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